ゴミ屋敷から脱出したい! 原因から対処法まで徹底解説

メディアでも話題になるゴミ屋敷。超高齢化社会の今、ゴミ屋敷の問題は決して特別な人だけに起こることではありません。ここでは、社会問題にもなっているゴミ屋敷の原因をひもとき、解決の方法を探っていきます。ゴミ屋敷を何とかしたいと思いつつどうにもできずに悩んでいる本人だけでなく、周囲の人はどうしたらいいのか、その対処方法をお伝えしましょう。

  1. ゴミ屋敷とは
  2. ゴミ屋敷への対応
  3. ゴミ屋敷の原因とは?
  4. ごみ屋敷の解決方法
  5. よくある質問
  6. まとめ

この記事を読むことで、誰の身にも起こり得る身近なゴミ屋敷について知り、いざというときに対処できる知識が身につきます。ぜひ参考にしてください。

1.ゴミ屋敷とは?

1-1.どんな状態?

ゴミ屋敷とは文字どおり、ゴミで埋め尽くされた住居のことです。典型的なのは戸建ての住宅で、家の中どころか外までゴミがあふれ出し、敷地からもはみ出している状態を指します。メディアで報道される映像を目にした人もいるでしょう。

また、マンションやアパートなど、集合住宅タイプのゴミ屋敷も増えています。これはゴミがあるのは室内だけで、共有部分にゴミがあふれているわけではありません。しかし、玄関を開けると足の踏み場もなく、ゴミが積み上がった状態になっています。

1-2.社会問題化するゴミ屋敷

大量のゴミに埋もれたゴミ屋敷は、近隣に迷惑をかけることから、社会問題と化しています。たとえば、ゴミから発せられる悪臭被害。特に夏場は、生ゴミが腐敗し強烈な悪臭を放ちます。また、生ゴミは害虫の発生源ともなるため、ゴキブリやネズミの大量発生を招き、近隣の住宅に被害が及ぶこともあるのです。

また、火災のリスクも見逃せません。ゴミの中にカセットガスなどが爆発したり、コンセントのホコリから発火したりする危険性もあります。もし火災が発生したら、ゴミの山が消防車の進入路を塞ぎ、消火活動の妨げにもなるのです。

1-3.ゴミ屋敷の背景は超高齢化?

ゴミ屋敷は年々増加傾向にあり、これは、超高齢化社会を迎え独居老人が増えていることが背景にあります。その中で最近注目されているのは、生活意欲を無くして自分の身の回りのことができなくなる「セルフネグレクト」です。一方、ゴミ屋敷を引き起こすのは高齢者だけではありません。他にも、精神疾患や発達障害などが背景になっていることもあります。

1-4.孤独死につながるゴミ屋敷

ゴミ屋敷を放置するとどんな問題が起きるのでしょう?

本人に関しては、寝る、食べる、排せつする、入浴するなど、生活に必要なことが満足にできなくなるため、健康状態に問題が起こります。離れて暮らす家族が心配して状況を改善しようとしても、聞く耳を持たないことが多いので、家族との間にも溝ができてしまうことでしょう。また、近隣の住民とのまさつを生み、地域で孤立してしまいます。こうして孤立が深まると、孤独死のリスクが高まることになるのです。

2.ゴミ屋敷への対応

2-1.自治体の対応

ゴミ屋敷は近隣からの苦情が自治体に寄せられるため、近年ではごみ処分に関する条例を制定する自治体が増えています。たとえば、強制撤去や家主の名前を公表するなど強気の姿勢を示す一方、ゴミの撤去費用を補助するなど、アメとムチで対処を試みているのです。

賃貸住宅の場合は、本人に何度もゴミ撤去を依頼しても改善されない場合、貸し主から強制退去を求められることもあります。

2-2.法律上の問題

2017年の日本においては、ゴミ屋敷を直接取り締まる法律はありません。つまり、今ある法律の範囲で対処するしか方法がないのです。たとえば、ゴミが屋外に野積みになっていたらゴミの不法投棄として廃棄物処理法で取り締まるしかありません。道路にまでゴミがはみ出していたら、道路交通法で取り締まるという具合です。しかし、そのゴミを持ち主が「ゴミではなく財産だ」と主張すると、撤去までは求めることはできません。現状では、地方自治体で条例として対処していますが、条例がない自治体もあり、法律と合わせて整備が必要になっています。

2-3.周囲ができること

ゴミ屋敷は1日でできるものではありません。周囲の対処としては、なるべく早い段階でゴミ屋敷化に気づき、手を差し伸べることです。

一旦ゴミ屋敷になってしまうと、本人に片付ける意思があっても実行できない状態に陥ります。そこで、周囲の協力が必要なのです。ただし、疾患のために頑なにごみの撤去を拒む例もあるため、強制的に迫ると余計に態度を硬化させることがあります。こういう場合は、専門家と連携をとるなど注意が必要です。

3.ゴミ屋敷の原因とは?

3-1.なぜゴミ屋敷になるのか?

なぜゴミ屋敷になるまで放置されてしまうのでしょう?その原因を探ってみましょう。

3-1-1.社会的原因

超高齢化社会と核家族により独居老人が増加していることが原因の一つにあります。加齢による足腰の弱まりやゴミ出しルールの複雑化(家電リサイクル法や資源ゴミの分別など)により、高齢者はゴミを出すのが面倒になりがちです。それでも地域コミュニティーとのかかわりがあれば、ゴミ屋敷になる前に誰かが気づいて対処できますが、自尊心からの支援拒否や貧困による孤立で、誰にも気づかれぬまま事態が深刻化していることもあります。

3-1-2.精神疾患などの個人的要因

高齢者に限らず、セルフネグレクトやうつ病により意欲が低下し、自分で身の回りのことができなくなることがあります。結果として掃除もできず、ゴミ捨てもできなくなるのです。また、ADHD(注意欠損・多動性障害)により、片付けが苦手だったり、認知症でゴミの出し方がわからなくなったりという場合もあります。

3-1-3.その他

性格的にこだわり傾向が強く、財産に異常に執着し、自分の持ち物を捨てられないという人もいます。収集癖がエスカレートすると、街角からゴミを拾ってきてしまうこともあるのです。また、経済的困窮から、家電リサイクル法対象の4品目を安価で引き取って、そのまま自宅の敷地内に投棄しているケースも報告されています。

3-2.捨てられないという病気について

物を捨てるのがあまりにも苦痛だという人は、脳や神経系に問題があるのかもしれません。「溜め込み障害」といわれる疾患です。この障害は遺伝的傾向が強いともいわれています。しかし、優柔不断な性格や日ごろのストレスで悪化することもあるのです。症状は、物を捨てることに極端に抵抗感があり、持ち物に感情的な思い入れが強い傾向があります。この症状の持ち主は、周囲がどれだけ説得しても、物を捨てるのが困難なのです。

この状態が長く続くとゴミ屋敷になってしまいます。本人はその深刻さを理解していない場合がほとんどなので、周囲から精神科受診を勧めることが大切です。

4.ごみ屋敷の解決方法

4-1.ゴミ屋敷の効率的な片付け方法

一部屋だけが汚部屋という程度なら、自力で片付けることも可能ですが、家全体がゴミで埋まっている場合、専門業者に依頼した方が無難です。どうしても業者に頼みたくない場合は、家族や信頼のおける友人などに頼み、少しずつ取り組んでみましょう。

その際、危険防止のために軍手をつけ、できればルームシューズを履きいて行います。次のような手順で行うと効率的です。

4-1-1.ゴミを運び出す道をつくる

玄関からベランダにかけて床のゴミを回収しながら通り道を確保します。

4-1-2.大きいものから片付ける

一部屋ずつ集中して行っていきます。ゴミを回収したら45リットルの袋に入れていきましょう。このとき、大きいものから回収すると、どんどん床が見えてくるのでやる気が出ます。

4-1-3.ゴミと必要なものを分類する

回収しながら「捨てるもの」「とっておくもの」「保留」の3つに分類。コツはどうしても必要なものだけ残すことです。「捨てるもの」は玄関の外に出していきます。

4-1-4.掃除は上から下へ

ゴミを運び出したら部屋の中を掃除します。ホコリの流れに逆らわず、天井、壁、床の順できれいにしていきましょう。

4-2.プロに頼んだほうが良いケース

ゴミ屋敷の片付けは、気力と時間がかかります。自力で片付けるのが困難な場合は、専門の業者に依頼するのが解決の近道です。ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼した場合、短時間で確実に片付けることができます。

以下に該当する場合はプロに頼んだ方が無難でしょう。

  • 風呂場、キッチンなど水回りまでゴミであふれ、使用できない状態になっている
  • 足の踏み場がなく、すべての部屋がゴミで埋まっている
  • ゴミが天井近くまで積み上がっている

4-3.業者選びのポイント

ゴミ屋敷の片付けは、プライバシーにかかわるので、信頼できる業者を選びたいものです。以下のポイントに気をつけて選びましょう。

  • 古物商許可・産業廃棄物収集運搬許可業者である
  • 良心的で明確な料金システムが明示されている
  • 見積もりを出してくれる
  • 守秘義務や個人情報の保護に対応している
  • 不用品の買取も行っている

問い合わせ時の電話応対や見積もりのときの対応も観察し、信頼できる相手かどうか見極めましょう。

5.よくある質問

5-1.久々に帰省したら実家がゴミ屋敷化していました。どうしたらいいですか?

ご本人に片付けたい意思があるのに、高齢のためできなくなっているという場合は、よく話し合ってプロの片付け業者に依頼することをおすすめします。セルフネグレクトの状態なら、身の回りの世話をしてもらえる介護・福祉系サービスの利用を考えてもいいでしょう。

5-2.近所に知られずにゴミ屋敷を片付ける方法はありますか?

マンションなどで外まではゴミがあふれていない場合は、気付かれる可能性は低くなります。依頼主の希望により夜間の作業に対応している業者もあるので、相談してみましょう。

5-3.処分する品の中に財産価値の高いものがある場合はどうなりますか?

買取対応業者なら査定して買い取ってもらえます。その場合回収費用と相殺されるので、費用が安く済むでしょう。

5-4.ゴミ屋敷の片付けに立ち合いは必要ですか?

基本的には立ち合いが必要となります。遠方や忙しいなど、特殊な事情がある場合は、対処できる業者もあるので、見積もり時に相談してみましょう。

5-5.ゴミ屋敷の片付けと遺品の整理は同時にできますか?

同時にできます。ただし、遺品整理は残すものと処分するものを依頼主に選んでもらうため、綿密な打ち合わせと見積もりが必要です。

6.まとめ

今回はゴミ屋敷の片付けについて解説しました。ゴミ屋敷から脱出したいと思っているのに片付けができなくて困っている人は、プロに頼むのが解決の近道です。すっきりと片付けるために、周囲に助けを求め、新たな出発の参考にしてください。